新宿の繁華街で時々見かける虎のお面をつけたド派手で怪しげなおじさん「新宿タイガーさん」が、ついに映画の主人公になったという。そこで今回は、3月22日の映画公開を記念してご本人を直撃。かのタモリさんがお昼休みにウキウキウォッチングし始めるはるか以前から新宿の街を見つめ続けてきた〝生き字引〟の謎すぎる素性に、可能なかぎり迫ってみた。 『シネマと美女と酒とロマン──。そんなウチが映画化なんて奇跡だよ』 お面越しに街を見続ける孤高の〝虎〟おじさん ──映画を拝見して驚きました。すごく寡黙な方だと思っていたら、めちゃくちゃ気さくな方なんですね! 「そうかい? まぁ、このお面は〝愛と平和〟の象徴だから。だって、虎って強くて優しいでしょ? ウチはこう見えてロマンチストなんですよ」 ──新宿の映画館にしょっちゅう出没しているご自身が、今度はスクリーンで被写体になるわけですが。 「ホント、奇跡だよね。話があったのは3年前なんだけど、そのときにウチがよく行く三丁目の珈琲西武で、監督の佐藤さんたちがイチから取材をしてくれてね。3時間が計3回でかれこれ10時間近く。それをもとに出てくれる女優さんやお店の人なんかを、いろいろ段取ってくれたんです」 ──それにしても映画愛、とくに女優さんへの偏愛がスゴいですよね。 「シネマと美女と酒とロマン。それがあればウチは満足だからね。観る映画も『どんなジャンルか』より、『誰が出てるか』。そこに出ている美女のことを観ているだけで、幸せな気分になるじゃない? それもあって映画の舞台挨拶を観るときは必ず女優さんに花束を持っていくようにしてるしね」 ──確かタイガーさんは、映画をご覧になるときは、どんな劇場でも必ず最前列を確保するんですよね? 「いまは(シネコン主体で)あんまり大きいのがないけど、昔のミラノ座なんか2階席まであってスクリーンも大きかったからね。いちばん前で観るときの、家では決して味わえないあの没入感がなんとも言えずいいんだよ」 ──舞台挨拶に登壇した役者陣が最前列のタイガーさんに気づく姿を想像するだけでシュールで笑えます。
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